@AZUSACHKA 's note

わたしの感想をわたしが読みたい。

【海外ドラマ】ゲーム・オブ・スローンズ最終章(第8章)感想(ネタバレあり)

 

 ブログには原作小説の感想しか書いていなかったけど、AmazonPrimeVideoでゲーム・オブ・スローンズを見てました。本当にめちゃくちゃ面白かった。盛り上がっているときにリアルタイムで見たかったな~全世界で流行してるのも納得。正直最初のほうは訳が分からなさ過ぎて何度も挫折したけど、物語が終焉に向かうにつれてどんどん面白くなっていったから、がんばって乗り越えて良かった。

まだちょっと自分の中で消化しきれていない部分があるけれど、見終えたばかりの情熱で一気に感想を書いてしまう。

 

※ちなみに第六章・第七章の感想はFilmarksに書いてます。最近、映画とかの感想はこっちに書くようになりました。

ゲーム・オブ・スローンズ 第六章: 冬の狂風の見知らぬたんのネタバレレビュー・ 内容・結末 | Filmarksドラマ

ゲーム・オブ・スローンズ 第七章: 氷と炎の歌の見知らぬたんのネタバレレビュー・ 内容・結末 | Filmarksドラマ

 

以下、がっつりネタバレして感想書いてます。

 

 

デナーリス

  • 第七章で「デナーリスとジョンは愛し合ってるのにおいとおばの関係だなんて…!」と私は悲しんでたんだけど、見てるのがGoTであるにもかかわらずそんなお花畑な考え方をしていた自分の頭にびっくりした。そうか玉座争いか!!デナーリスよりも男子であるジョンのほうが王位継承権としては優位なんだよね。デナーリスはターガリエンを復活させようとしてるのではなく新しい国を作ろうとしてるのだから、今さら継承順なんて関係ないと思うけど、七王国には敵の多いデナーリスにとってはジョンが北部で圧倒的な支持を受けているだけでも脅威なのに、そこに継承順も絡んでくると、ますます不安が募るんだろうな…
  • それでも唐突に王都で虐殺したのはびっくりした。ミッサンディが「ドラカリス」と言ったから???ただ、元々彼女は敵を殺しまくってきたし、あんまり周囲の言うことを聞かないのに結果的にそれでも上手くいってきたから、彼女らしい行動ではあったよね。虐殺の対象がこれまではたまたま悪人だったけど今回は民間人も含まれていたってだけで…
  • ターリーを殺したのは、ちゃんとひざまずく機会を与えた上でのことだったので、べつにデナ―リス悪くないよね?と思う。
  • ずっとデナーリスがわたしの推しだったから最終章の彼女を見るのはつらかった。ただ、最後の有力者会議でも触れられていたけど、デナーリスが玉座に就いて世襲の王政が続いたら結局彼女の目指す「新しい世界」ではなくなっちゃうんだよね。サーセイは彼女を「君主というより革命家ね」と評していたけど、それに関してはサーセイの見方が正しかったのかなと思う。だから元々デナ―リスには「死」かチェ・ゲバラEND(「世界には僕のささやかな力を必要としているところがまだ他にある」と言って去ってしまうこと)しか選択肢が無かったのかも。そして「死」という結果になるのであれば狂わせるしか無かったのかな…善人でしかない状態のデナ―リスを「世襲の王制が続くのはイヤ」で殺すのはできないもんね。せめてジョンの手によって殺されたのは良かった。

ジョンについて

  • ジョンが王位にふさわしいのに本人は固辞していたのは、王の手に就くことを断ろうとしてたエダードを思い出したよ。たとえ政治的に不利になってしまうとしても誠実さや忠義を大切にするところとはエダードそっくりだね。もしかしてスタークの子どもたちの中では彼が一番エダードに似てたのでは?エダードは血縁上の父親ではなかったけれど、彼は間違いなくエダードの息子だったと思う。本人に誰かそう伝えてあげてほしい。
  • ナイツウォッチ送りになってしまったのは、まあ仕方ないよね。
  • ラストシーンで巨大な「壁」が復活してたけど、いつのまに再建したの…?あの「壁」って自然にできた氷河かと思ってたけど、まさか人工物なの…?
  • ジョンは最後、壁の北をトマアンドたちと歩いていたけれど、あれって野人と共に暮らすってことなの?トマアンドたちを送って行っただけかと思ってた。

スタークの3人について

  • アリアーーーー!!!!死の軍団との戦いで夜の王を倒したシーンはすごい燃えた。暗殺者になったアリアだからこその戦いだね。アリア最高。最後、破壊される王都で死んじゃうかと思ってドキドキした。アリアは初登場時からずっと好きなキャラだったら生き残ってくれて本当に嬉しい。「やたら戦闘力のある少女という設定」は漫画のキャラみたいで楽しい。
  • サンサについてはちょっと複雑…。夢見るお姫様だった物語開始当初の彼女を思うとものすごく成長した(北部を立派にまとめあげた)けど、人間的に成長というよりは謀略に長けてしまった感じがする。それは別に悪いことじゃない(剣を持てないサンサにとっては最大の武器)けど、そういう風に成長せざるを得なかった彼女のこれまでの人生がね…不憫でね…。
  • デナ―リスは危険だっていち早く気付いてたのは、そういえばサンサだったね。彼女からしてみたら「逆になんで信じられるの!?」って感じだったのかな…サンサすごいわ。
  • 「人々を団結させるのは物語」とティリオンが言ったとき、政治の争いには加わらず(←ここ大事)一貫して死の軍団と戦い続けて勝利したジョン(吟遊詩人によって歌になりそう)を指名するのかなと思ったけど違った。でもブランを選んだ理由はすごい納得。物語になりうる存在だからというだけでなく、下半身不随であることによって世襲制をやめられるから。世襲制をやめるということは、デナーリスが目指した形とは違うけれど、デナーリスが全て壊したからこそ全く新しいものを作れるんだよね。それに、(劇中では誰もふれてないけど)スタークが永遠に鉄の玉座に座るというわけじゃないから諸公にとって一番受け入れやすいし。

ラニスターの3兄姉弟について

  • ティリオンはなんかデナーリスの下では失敗続きだったよね。どうして?物語前半の彼はどこへ?彼女を愛してたから頑張ろうとして空回っちゃった?サーセイが共闘に応じたのも信じちゃってびっくりしたよ。サンサじゃなくても「なんで信じたの!?」って突っ込まざるを得ないよ。なんかさ、ティリオンって父親は殺したけど結局最後まで家族のことは捨てられなかったよね。ジェイミーに「サーセイを連れて逃げろ」とか言うし。
  • まあでも彼は軍人じゃなくて政治家タイプだもんね。あ、でも謀略とか駆け引きとかはあんまり上手くないし、政治家というより公務員(キャリアの国家公務員)かな?だからきっとブランの「王の手」としては大活躍してくれるでしょう。まずは下水道事業から。
  • ただしティリオンが宴席のゲームでブライエニーに失礼なこと言ったのは許さない。お酒の席だからって言っていいことと悪いことがあるぞ。
  • ジェイミーは善人だと言われ続けてたし最終的には死の軍団との決戦にも参加してたけど、サーセイの蛮行を止められる可能性のある唯一の人間だったのに愛とやらに負けて結局ほぼ何も出来なかったから、私はあんまりわたしは好きじゃない。それに、善人だと言われることもちょっと釈然としない。ブランを窓から突き落としたことは周囲にあまり知られていないみたいだから仕方ないけど、視聴者はみんな知ってるからな!!一応ブランには謝っていたけれど、ブランも「罪悪感は無かったでしょ?」って突っ込んでるし。「俺は変わった」と自分で言う男はたぶんあんまり変わっていない。ブランを突き落としたのだって彼にとっては家族(サーセイ)を守るという正義だったわけでしょ。彼は極悪人ではないけど善人ではないでしょ。めちゃくちゃ悪いやつだと思ってた男には良心もあったから善人に見えるってだけだと思う。ブライエニーは彼と一緒にいる時間が長かったから善人に見えるだけ。
  • サーセイは最後にちゃんと死んだけど、(結婚という世の中の誰からも認められる形では)結ばれない恋人と抱き合ってともに死ぬ、という死に方としては最高に幸せな死に方をしたので、ちょっと不満。

シオン

  • ジェイミー同様、彼も物語前半で罪を犯して後半で立て直した人間だけど、ジェイミーと違ってシオンのことは哀れでならない。彼はボルトンのところにいた時からずっと自分のしてきたことを悔やんでいたから。シオンを見ていると、聖書の「放蕩息子」の話を思い出す。罪を犯した人間のそばにこそ神様がいるんだよね。彼は死んでしまったけれど、彼のために泣いてくれた人(サンサ)がいてくれて良かった。

サム

  • わたしの推しキャラサム。最後ちゃっかり七王国の有力者会議に参加しててびっくりした。学匠としてではなくターリーとして来てたんだよね?全然気付かなかったけどターリーってそんなに大きな貴族だったんだね。調べたらタイレル家の旗主としては一番軍事力が強大らしい。タイレル家は滅亡したからターリーがハイガーデンの人間として来たのかな。
  • 有力者会議で「みんなにとって誰が良いかを決める権利は民の全員にあるべきでは?」と提案したサム。だからサムは良いんだよねー!彼は一貫して最初から最後までずっと賢かった。さすがに民主主義は先進的すぎて受け入れられなかったけれど、彼の「みんなで決めるべき」という意見のおかげでティリオンの案が通ったんだよね。ティリオンが引退したらサムが王の手になってほしいけど、優しすぎるから難しいかな…

 

あとは細かいとこ色々。

  • そういえば原作小説タイトル『氷と炎の歌』は、第七章で明らかになってたけど、氷=ジョン、炎=デナ―リスなんだね。物語開始当初は視点人物が多すぎて「主人公は誰?」状態だったけど、そういえば原作小説第一巻の表紙はジョンとデナ―リスだったね。
  • ブライエニーがジェイミーによって騎士に叙任されるところは泣いた。でもジェイミーとのベッドシーンはさ…なんか…よく考えろ相手はジェイミーだぞ!?ってなった。最後は自分ではなく他の女を選ぶような男に体を許しちゃだめだよ!!!!!!!!!
  • ブラザーフッドの炎の剣がかっこよかった。『るろうに剣心』の志々雄みたい。
  • アリアが決戦の前にジェンドリーに作ってもらってた武器って結局なんだったの?
  • リアナ・モーモントがすごい好きだったので死んじゃって悲しい。まだ幼いのにそこらへんの大人よりも立派でかっこよかった。
  • ロビン・アリンがしばらく出ていないうちにめちゃくちゃ大きくなっててびっくり。お母さんのおっぱいを吸ってたのに…

 

ドラマは終わっちゃったけど原作はまだ続いてるので、私の中でまだGoTは終わってない。第8章は脚本がダメって言われてるらしいけど、きっと原作でつじつまを合わせて補完してくれると信じてる…