@AZUSACHKA 's note

わたしの感想をわたしが読みたい。

ある家族の歴史を通じて日本インドネシア史を知る - 『南島に輝く女王 三輪ヒデ: 国のない女の一代記』感想

倉沢愛子『南島に輝く女王 三輪ヒデ: 国のない女の一代記』(岩波書店、2021年)の感想です。友だちに教えてもらったのがきっかけで読みました。

 

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『戦争は女の顔をしていない』感想(+『鬼滅の刃』の女性キャラ描写について)

第2次世界大戦の際、ソ連軍やパルチザン部隊などには女性も参加していた。看護師や衛生兵としてだけでなく、実際に銃を手にとった狙撃兵もいた。この本は、作家アレクシエーヴィチによってまとめられた、彼女らのオーラル・ヒストリーといえる。
ずっと前から気になっていたところ、来月の「100分de名著」で取り扱われるらしいと知ったので読んでみた。

 多くの女性が出てくるので、本全体の感想を書くのはなんとなくそぐわないかな…と思う。どの女性も違う”顔”を持っているから。というわけで前半部分は気になったところのメモ程度の箇条書き。

後半で『鬼滅の刃』と関連付けた話をします。

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女性史研究者が半生を振り返った本が面白かったから聞いてほしい - 総合女性史研究会『女性史と出会う』感想

 

 

図書館でジェンダーフェミニズム関係の棚を眺めていてなんとなく手にとった本。
気軽に読めるかな〜と借りて読んだらめちゃくちゃ面白くて、夢中で読んだ。

語っているのは全員1920年代〜30年代に生まれた女性史研究者。生まれた家のこと、戦時中のこと、受けた教育のこと、自分の研究のことなどを振り返って語っている。

 

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『ジャッカ・ドフ二 海の記憶の物語』感想 - 海が繋ぐマイノリティの歴史

 

 

サハリンや北海道を舞台にした小説が読みたい、と人に話したらおすすめされた本。予想してたよりはサハリンも北海道も出てこなかったけど、初めて知る歴史にたくさん触れられて面白かった。 

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ポーランドとアイヌの抵抗の物語 - 『蝦夷地別件』と『また、桜の国で』

 

 

最近たまたまポーランド関係の作品に続けて出会っている。

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読書サークル「フェミニズム読史会」のウェブサイトを作りました

以前よりブログ内で軽く触れていた「フェミニズム史を学ぶ読書会」のウェブサイトを作ったのでご報告します。

sites.google.com

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漫画『鬼滅の刃』感想 - 連帯して理不尽に立ち向かう物語

世間の波に乗り遅れること数ヶ月。最近ようやく映画『鬼滅の刃』(無限列車編)を観て、勢いそのままに最終巻まで読み切った。あまりにも有名な漫画なのでストーリーは割愛する。

 

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

※以下、決定的なネタバレは書いていないつもりですが、物語の根幹について触れています。絶対にネタバレを読みたくない!という方はご遠慮ください。

 

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