@AZUSACHKA 's note

わたしの感想をわたしが読みたい。

ネイサン・チェン、北京五輪2022金メダルおめでとう

2022年北京五輪フィギュアスケート男子シングルはネイサン・チェンが優勝した。

ブログではフィギュアスケートについてほとんど書いたことがなかったのだけど、節目なので、思い出として彼について書き残しておくことにした。

 

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ソ連の少女が冨岡義勇みたいな人に出会うフェミニズム小説 - 『同志少女よ、敵を撃て』感想

 

夏に『戦争は女の顔をしていない』を読んだ直後、この作品がアガサ・クリスティー賞を受賞したと知った。その時から発売をずっと楽しみにしてたので、ようやく読めて嬉しい!!

すごく良かったので感想を書きました。

前半にネタバレなし感想、後半にネタバレあり感想です。
 
  • 幸せが壊れるときにはいつも血の匂いがする
  • 少女が怒りを原動力にする物語
  • ネタバレあり感想(フェミニズムだなと思った部分について)
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文学だからこそ残せる歴史がある - 『戦争は女の顔をしていない』感想

主催している読書会(フェミニズム読史会)で『戦争は女の顔をしていない』を取り上げました。読書会が発足した2020年4月からずっとやりたいと思っていたものの、当時わたしたちはフェミニズム初学者だったので、証言文学だけで論点を見つけるのは難しいのでは…という理由で控えていた本だった。それが先月(2021年8月)、Eテレの「100分de名著」にて取り上げられたことで論点やポイントも読み取りやすくなるのではと思い、読書会で取り扱いをしてみた次第。
 
以前一度感想を書いたのだけど、改めて書き直したくなったので新しい感想を書きました。
 
関連書籍も含めて、以下の3点を読みました。

結婚かキャリアか、って古くない? - アマプラシンデレラ感想

Amazonのプライムビデオでミュージカル映画「シンデレラ」が公開されたので視聴した。
多様なルーツの俳優をキャスティングしたり、シンデレラにドレスを着せてくれる魔法使いがドラァグクイーンみたいだったり、政治に意欲のある王女(王子の妹)がいたり…と、「人権意識が向上した現代でも視聴に耐えうるシンデレラ」が売りの作品なんだろうけど、それにしてはちょっと色々と詰めが甘いかなと感じた。
シンデレラ

シンデレラ

  • カミラ・カベロ
Amazon

以下、ネタバレも含むので、ネタバレ絶対イヤ!という人は読まないで下さい。(物語の結末には触れていないです)

抗議は楽しいものであるべき!『プッシー・ライオットの革命 自由のための闘い』感想

プッシー・ライオットのメンバーの一人、マリア・アリョーヒナ(以下、マーシャ)の獄中記。アマゾンレビューの「ロシアは獄中記の名産地」という言葉に興味がわいて読んでみた。

 プッシー・ライオットについては「そんな団体が話題になったことあったな」程度の認識。この団体の思想やの運動内容については全く知らない状態で読んだ。

ある家族の歴史を通じて日本インドネシア史を知る - 『南島に輝く女王 三輪ヒデ: 国のない女の一代記』感想

倉沢愛子『南島に輝く女王 三輪ヒデ: 国のない女の一代記』(岩波書店、2021年)の感想です。友だちに教えてもらったのがきっかけで読みました。

 

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『戦争は女の顔をしていない』感想(+『鬼滅の刃』の女性キャラ描写について)

第2次世界大戦の際、ソ連軍やパルチザン部隊などには女性も参加していた。看護師や衛生兵としてだけでなく、実際に銃を手にとった狙撃兵もいた。この本は、作家アレクシエーヴィチによってまとめられた、彼女らのオーラル・ヒストリーといえる。
ずっと前から気になっていたところ、来月の「100分de名著」で取り扱われるらしいと知ったので読んでみた。

 多くの女性が出てくるので、本全体の感想を書くのはなんとなくそぐわないかな…と思う。どの女性も違う”顔”を持っているから。というわけで前半部分は気になったところのメモ程度の箇条書き。

後半で『鬼滅の刃』と関連付けた話をします。

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