@AZUSACHKA 's note

わたしの感想をわたしが読みたい。

アイヌ

「もやもやする」を言語化する - 『アイヌもやもや』感想

アイヌもやもや: 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。 作者:北原モコットゥナシ 303BOOKS Amazon 12月に発売された本。金カム読史会の仲間が「こんな本が出るみたいだよ」と教えてくれたので読ん…

「バカバカしい差別論」と一笑に付さないために - 『アイヌ民族否定論に抗する』感想

友人と一緒にアイヌ史を学ぶ読書会を続けている。今月は『アイヌ民族否定論に抗する』を読んだ。最近、読書といえば読書会の課題本を読むことがほとんどで、読書会をやるとそれでもう満足してしまって自分だけの感想を書く気力が沸かないことが多かったんだ…

セーラームーンのことを考えたら気が楽になった - 『ゴールデンカムイ』31巻感想

" data-en-clipboard="true"> ゴールデンカムイ 31 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者:野田サトル 集英社 Amazon " data-en-clipboard="true">漫画『ゴールデンカムイ』最終巻がついに発売された(2022年7月)。 最終回発表当時(2022年4月)、わたし…

アイヌ史を学ぶ読書会を始めたのでウェブサイトを作りました

約2ヶ月前、漫画『ゴールデンカムイ』の最終回についての感想を書きました。あの最終回を受けて自分の中で出した結論が「アイヌ史を学ぶ」だったので、実際に本を読んでみました。まだ1冊だけですが、これから少しずつ何冊か読んでいくつもりです。トップ…

並大抵の覚悟では挑めないもの - 記録映画「チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ」感想

ポレポレ東中野で上映中の記録映画。 チロンヌㇷ゚カムイ(キツネ)を神の国に送る、アイヌの祭祀。 1986年前に実施されたときの映像が映画化されたもの。 www.iomantefilm.com 以下、簡単な感想。 記録映画だからネタバレとか特にないと思うけど、まっさら…

「私たちの戦いはこれからだ」ENDにしてほしかった - 『ゴールデンカムイ』最終回感想

まさかこんな結末になると思わなかった。正直、どちらかというと今はまだ戸惑いとショックが大きい。 ゴールデンカムイ公式ファンブック 探究者たちの記録 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者:野田サトル 集英社 Amazon このブログでゴールデンカムイに…

『ジャッカ・ドフ二 海の記憶の物語』感想 - 海が繋ぐマイノリティの歴史

ジャッカ・ドフニ 海の記憶の物語 作者:津島 佑子 集英社 Amazon サハリンや北海道を舞台にした小説が読みたい、と人に話したらおすすめされた本。予想してたよりはサハリンも北海道も出てこなかったけど、初めて知る歴史にたくさん触れられて面白かった。

ポーランドとアイヌの抵抗の物語 - 『蝦夷地別件』と『また、桜の国で』

蝦夷地別件 (上) (小学館文庫) 作者:船戸 与一 小学館 Amazon 最近たまたまポーランド関係の作品に続けて出会っている。

【読書】川越宗一『熱源』(文藝春秋、2019年) - ポーランド人とアイヌ人がそれぞれ帝国主義に抵抗する話(ネタバレ有)

【第162回 直木賞受賞作】熱源 作者:川越 宗一 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2019/08/28 メディア: 単行本 2020年1月に直木賞を受賞して知った作品。サハリンに来たポーランド人(ブロニスラフ・ピウスツキ)がアイヌと出会うなんてウィルク(『ゴール…